2024年4月11日
こんにちは大庭です
前回(こちら)に続いて首都圏外郭放水路の見学について書きます。
こちらは打って変わって稼働から20年も経過していない施設で、よく氾濫する小さい川が複数あり、これらからの洪水をトンネルを通して江戸川へ流すそうです。
洪水を集める複数の縦穴とそれらをつなぐ管、地下神殿と呼ばれる圧力調整池、排水ポンプが組み合わさった形状と大きさから龍がイメージされるようです。
洪水対策と聞くと小さい川ごとの改修工事を思い描いてしまいますが、こちらも大胆な発想による解決を目指した事例です。
写真は圧力調整池で、確かに太い柱が何本もあり地下神殿と呼ばれるのも理解できます。実はこの柱たちは天井を支えるというよりも、この空洞全体が浮いてしまわないように重しにしているとのことです。
今市浄水場はエネルギーをかけずに長期間稼働し続ける施設で、首都圏外郭放水路は非常時にエネルギーをかけて短期間稼働する施設といえます。どちらも大胆な発想とそれを実現させる技術を組み合わせ、年月をかけて完成させた人類の知恵が実を結んだような施設です。