実践から化学を学ぶことを通して“自ら考え、自ら実践できる人材”を育成します

総合化学エンジニアコース(CJコース)

「総合化学エンジニアコース(以下CJコースと略記する)」は、日本技術者教育認定機構(JABEE)の基準に沿った 教育を実践することを目指して設けられているコースです。CJコースの修了生は技術者として必要な教育を終了していることが国際的に認められ、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。すなわち、従来の技術士補に相当する「修習技術者」の資格が与えられ、直接に実務研修に入ることができます。

総合化学エンジニアコース(CJコース)フロー

CJコースのプログラムは本学の応用化学科の特徴に記した「履修プラン」をより厳格に実施することにあります。したがって、基礎学力重視の立場から、このコースへの配属は入学直後に行います。

また、目的意識を持って、ある特定の分野で学問を深く追求する との観点から、3年次においては3デザイン(マテリアル、環境-バイオ、エネルギー)の内の一つのデザインを選択して、そのデザインに配当された専門科目の中から集中的に履修しなくてはなりません。

CJコースには大学全体の共通基盤科目にも選択必修科目が用意されており、卒業までの期間にJABEEの基準に沿ったグローバルエンジニアとしての資質が養われるようになっています。

なお、このプログラムは応用化学科教員を中心とした総合化学エンジニアコースの組織により実施され、定期的な審査を受けております。

CJコースの学習・教育到達目標

技術者像:「4年間を通じて”自ら考え、自ら実践できる科学技術者”となることを目標とし、化学の諸分野における基礎知識を備え、かつ深く考える人材、ひいては将来どのような専門にも幅広く対応できる応用力のある化学技術者」

応用化学科では,化学の諸分野における基礎知識を備え,かつ深く考える人材,ひいては将来どのような専門にも幅広く対応できる応用力のある化学技術者の養成を目指しています。

(A) 基礎学力の重視

応用化学系の専門基礎科目を特に重視し、自然科学系学科目と融合して、化学のどの専門分野にも対応できる応用の効く基礎学力を身につける。

  • A-1自然科学に関する一般的な知識を理解し,応用化学分野に展開できる。
  • A-2応用化学および化学工学の原理を理解し,具体的に説明できる。
  • A-3工学の基礎に必要なコンピュータを利用する技術を体得し,工学の基礎を理解し説明できる。

(B) 目標設定能力, 目的意識の明確化

生涯学習を続ける習慣を身につけることを目標に,重点的に取り組む専門分野を各自に定め、自発的な動機および明確な目標を持って自ら工夫しながら積極的に学問する事ができる。

(C) 応用力の習得

基礎学力の上に立ってその専門科目をより深く理解することができる。これによって、将来化学のどの分野にも対応できる応用力を身に付ける。

(D) 自然現象を科学者の目で見る習慣の習得

自然現象を種々の角度から見る目、常に新しい視点を求めることは、これを工学的に応用するための素養として不可欠である。自然現象に対する新しい視点の創生を促すとともに、環境保全の心を育み、科学現象の説明を行うことができる。

  • D-1 自然界の諸現象をつぶさに観察し かつ,身の回りの科学的現象を実験的に確認し、自主テーマに取り組み,これらの事象を考察する事ができる。
  • D-2 地球的視野から物事を捉えつつ,専門的視点から様々な科学現象を観察・理解し新たな視点を考案する事ができる。

(E) 技術者としての社会的責任、倫理観の確立

技術者として自立するために、物質中心の思想から脱却し、科学とその技術が社会や自然環境におよぼす影響について事前に評価し、恒常的に配慮する倫理観を培う。科学・技術と社会、自然環境に関する倫理観を学び,それらを実社会に適応できる。

(F) コミュニケーション能力の修得

  • F-1 文章表現力、読解力の高揚:論説的な文章の読み方や報告書の書き方に精通し,各種実験の報告書の作成をすることができる。
  • F-2 英語力:語学科目で基礎を培うとともに、その後の専門書の英文の講読および英語文献の読解ができるようになる。
  • F-3 討論・報告・口頭発表を行うことができ、図表による正しい表現方法を工夫できる。

(G) 目的達成能力、問題発見・解決能力の修得

設定された目標を計画的に達成する能力、優れた感性とデザイン能力などの総合的能力を修得する。すなわち与えられた課題に対する問題の本質を把握し、問題そのものを発見する能力を身に付ける。また与えられた課題にある問題に対して,それらの問題解決および解答導出能力を修得する。

(H) チームとして働く習慣の習得

多様な人々とともに協力しながら課題をこなすことができる。チームとして必要な相手の立場,文化,背景を理解し,信頼関係を築くことができる。