
新たな生命のしくみの発見を通して
未来を切り拓く力を養成する
生命科学は未知の生命現象を
解き明かします
生命現象がどのようなしくみで起きているか、多くのことが分かってきましたが、分からないことは数多く残されています。生命科学は生命のもつ未知のしくみを解き明かすことで生命をより深く知るとともに、将来の医療等への基盤となる知見を提供します。
生命科学コースは理数系科目の知識を基に、生命現象を学びながら生物に直接触れる経験を通して幅広い知識・技術を修得します。


フィールドワークを通して
生きものの理解を深める
生命科学コースでは、生物がどのように環境に適応し、進化しているかについて学びます。人間も地球上で進化してきた生物の一つなので、生物の理解は私たちの身体の理解につながります。 コースの特徴は、生物の知識を基礎から学べることに加えて、生きものに多く接するカリキュラムにあります。野菜の育成を行うことで生物を飼育することの基礎を学び、ウニの発生の観察、フィールド調査、ビオトープ作り、臨海実習などを通じて生物の多様性を理解します。 生きものの観察では、教科書に書かれていない多様な種を取り扱うため、自ら考えて計画を立てることを重視。計画立案と観察を通じて、社会人基礎力として重要な、未知の問題に対して考え抜く力や、理系卒に欠かせない論理性が身につきます。
pickup授業01
生命科学実験
生命科学コースの2・3年生では、「進化」「発生」「神経」などの専門分野に関する実習を行います。
具体的には、花と果実の解剖、ウニの発生、マウス脳切片における神経細胞の観察などの実験を通して、さまざまな生物試料 [動物・植物・細胞など]の取り扱い方や顕微鏡の使い方について学修します。

Student’s Voice



富士ソフト(株)に内定
応用バイオ科学科 4年
神奈川県立有馬高等学校出身
倉知 大和
三崎臨海実習所での学外実習では、魚や貝を採取して分類・観察しました。ウニの発生を観察し、受精卵から生体に至るまでのスピードに驚いたことを今でも鮮明に覚えています。また、理化学研究所を訪問して最先端の実験器具に触れたことも印象に残りました。座学だけではイメージすることが難しい内容でしたが、実践的な活動のなかで理解したことで、知識の定着につながったと感じています。



神奈川工科大学大学院に進学
応用バイオ科学科 4年
東京都 玉川学園高等部出身
杉山 黎
アルツハイマー病との関連が示唆されている「セマフォリン3A」というタンパク質に着目し、早期診断や予防法の確立に向けた研究に取り組んでいます。検証途中の領域のため、思うようにいかないときもありますが、それが基礎研究の醍醐味。血液中のセマフォリン3Aの濃度を調べることで、アルツハイマー病に罹患する可能性を判別できるような未来を目指し、大学院でも研究を継続します。
生命科学コース 研究室
繁殖⽣態学研究室
多くの⽣物は雌雄の配偶⼦が合体する有性⽣殖を⾏いますが、海産無脊椎動物の中には配偶⼦が関与しない無性⽣殖を⾏う種も数多く存在します。⽣物が⼦孫をどのように残していくのか、その⽣活史や⽣殖戦略を研究しています。
神経生物学研究室
高度な情報処理を行う神経細胞は、わずかな変化が様々な神経疾患の発症と関連します。神経細胞の複雑な形を支える物流システムに着目し、神経細胞が賢くふるまえる理由や、物流システムの異常と神経疾患発症との関係を明らかにする研究を行っています。
食品高分子/生物材料研究室
生物は進化のなかで多種多様のユニークな高分子構造を生み出してきました。生命が進化の中で獲得してきたこの高分子構造の知見を利用し、生物の構造を模倣した新機能をもつ⾼分⼦材料を創ります。
時空間細胞生物学研究室
蛍光ライブイメージングは、生物を作るタンパク質に蛍光を発する分子をつないで光らせ生きている細胞内の動きをリアルタイムで見る方法です。私たちは生物学研究を加速するための顕微鏡技術開発により細胞の構造や進化を理解します。