実践から化学を学ぶことを通して“自ら考え、自ら実践できる人材”を育成します

卒業研究体験実験(2)

こんにちは高村です。

応用化学科の1年生は、卒業研究を体験できる授業が前期にあります。通常はグループを作って、グループでテーマを決めて取り組みます。実験であったり、調べ物であったりと、グループでも様々なことに取り組みますが、高村研究室(環境と生体影響を調べています(主に))では、グループでやってみたい!ということと、研究室でできそうなことを、教員とグループで話し合いをしながらテーマを決めていきます。なので、これまでに経験したことのないような実験テーマもあり、特に飼育したことのない生き物を使った実験は結構大変です(飼育するのが・・)

特に要望があるのが、化学分析と生物を用いた毒性試験・・これまでに使用した生物はプラナリア、ミジンコ、ハエ・・・。初めて飼育する生き物は飼育環境に結構気を使います。そして全部アマゾンで売っています・・、なので系統種ではありません。(傾向が見えれば、系統種を手に入れるでもいいかと思います、最初のうちは)こんなふうに、今まで考えたことのなかった事(実験)を一年生グループから提案されるので、こちらもそれはそれで、え〜ってなりながら、変わらず楽しみながら実験をしています・・、あ、実験を指導しています。

しかし、今年は、残念ながら実験できる状況ではないので、1年生向けに「研究室ではこんなことをしているよ」っというオムニバス形式の講義になりました。今週は私の担当だったので、研究室で取り組んでいることを紹介しました。途中で音声落ちるとか、ネットワーク切れるとか、色々ありましたが。そして「昨年度の1年生はこんなことをしたよ」って紹介もしたりしました。

で、今年の講義をしていて、昨年度の1年生の実験を思い出してしまったのです、「昆虫でがん細胞を死滅させたい」がテーマです・・。はい、学内の昆虫を集めて、(なんか見たことない虫もいて)すりつぶして、がん細胞に撒くという実験です。多分、タンパク質を狙った実験じゃなく、例えば、生薬なんかみたいに、がん細胞を死滅させるような「化合物」が入っているかも ということで進めたんだと思います。結果・・いくつかの昆虫エキスではがん細胞が弱いながらも死んでいくものもありました。

そして前回(卒業研究体験実験(1))のつづき。先のブログでは「タンパク質いいじゃん」ってなって、昆虫エキス塗っときゃなんとかなるかも的な話題でした。きっとピエリシンもこんな感じで実験してたんだね〜って感慨深く思いました。

アイデアはいくつもあって、それを順々に科学的に確かめていく、その流れはやっぱり自分が楽しめるものがいいよね(経過は大変ですが)、と思った次第でした。4年生になったときに、「あの実験の続きやりたいんです」ってなるといいな。

と、ここまで書いて思ったのですが、「卒業研究体験実験」って昨年もブログに書いてましたね・・。