実践から化学を学ぶことを通して“自ら考え、自ら実践できる人材”を育成します

アマビコ

こんにちは,高村です。

今年の2月までは,ごく普通に生活していましたが,それがここ2ヶ月~3ヶ月の間に生活様式が全く異なるようになってきました。変化はあっという間に訪れてて,今度は,いつの間にかそれが「普通」になってしまうものなのでしょうか?
自粛要請期間で在宅が増えて,不要不急の外出はしないように多くの方が過ごしていると思います。自粛ということで,多くの社会活動が減少方向に向かっていると思いますが,こんな中で増えたもの,ってなんでしょうか?

3月下旬には「トイレットペーパーがない」という事態が起こりました。自粛生活がはじまると,お米とかもないときが少しありました。で,いまは小麦がないようです。みなさん,小麦でそんなにパン作りしているのでしょうか・・?毎日200g使えば5日で一袋でなくなりますが・・。

「パン作りしている人が増えた?」

これはまったくわかりません・・・最近はよくランニングをしている人を見かけます。在宅ですと息抜きも必要でしょうし,身体を動かさないと太る というのもあって,ランニングしている人が多い気がします

「ランニングしている人が増えた?」

これもわかりません。これまで,朝,晩にランニングしていた人が昼間の目につく時間にランニングしているだけ→活動時間が変わったから増えたように見えるだけかも?

「4月は自転車の販売台数が増えたようです。」

通勤などで自転車に切り替えて蜜を避けているのかもしれませんが,4月は入社の時期とかでもあるので,そのせいかもしれません。これには過去のデータと比較する必要がありますが,首都圏では大学が閉鎖されているので,その分の自転車購入台数は減少しているはずです。

といろいろ考えてみると「増えたな~」と思ってみても原因が自粛要請にあるのかよくわからなかったりします。
そんな中でこの妖怪?が目につくようになりました。確実に露出が増えています。厚労省のコロナ感染拡大防止アイコンに使われている例のアレです。

厚生労働省が若者の啓発のために作成した疫病を払うとされる妖怪「アマビエ」のアイコン(同省提供)

アマビエっていうんだそうです。厚労省もよく知っていますね・・。オリジナルは京都大学図書館に保存されていて,京都帝国大学図書館の印が押してあります。

疫病退散の御利益があるとされる江戸時代の妖怪「アマビエ」の刷り物(京都大附属図書館所蔵)

諸説あるようですが,アマビエ,ちゃんと研究している方がいらっしゃいます。長野栄俊著「予言獣アマビコ考-「海彦」をてがかりに-」(若越郷土研究 第49巻第2号(2005.1)p1~) では,これまでに描写された「アマビエ」「あま彦」「天彦」「天日子」「天彦入道」「海彦」など9種類の比較がなされています。詳細は本論文に当然譲りますが,本稿では湯本豪一氏の『明治妖怪新聞』による「(アマビエは)アマピコの記事を別の瓦版に写す際、間違えてアマビエと記してしまったのだ」という説を紹介しています。いずれも病気や豊凶の予言をし、その絵姿を持っていれば難から逃れられるというくだりは類似しています。2004年には「日本の幻獣展」が開催され,そこで「アマビコ」が紹介されているようです。

こうしてみると世の中にはいろんなことを研究されている方がいらっしゃいます。そしてなんの研究でもオリジナルの原点(原著)に立ち返って,その歴史を研究するのは重要なことを気付かされます。