実践から化学を学ぶことを通して“自ら考え、自ら実践できる人材”を育成します

アビガン(1)

こんにちは,高村です

新型コロナウィルス感染症の影響で本学はまだ閉鎖中です。そんな中でも,昨日から授業が始まりました。オンライン講義やe-ポートフォーリオの活用など,様々な形式で授業が行われています。「講義を家で受講する」というのは,学生にとっても初めての経験かもしれません。特に1年生は大学になれないうちにスタートで,不安も大きいと思います。
しかしながら,Webを介したセミナーは近年様々なところで取り入れられており,今後,大学の講義もこのようなシステムに変更されていくのかもしれません。

昨年度の1年生向けの授業の一つで,「今後なくなるかもしれない職業は?」という話題がありました。みなさんはなんだと思いますか?WEBなどで検索してみると,電車やバスの運転手や経理の事務員などが出てきます。でも「大学教員もいらなくなるかもね?だってWEBで機械的に講義配信して,見るだけの時代が来るんじゃ」という話をしていました。あっという間に来ました(笑)。

さて,基礎的な学問の講義は,WEBで対応可能かもしれませんが,実は応用化学科には「社会人になるまでに身に着けておきたい基礎的な力」を伸ばすことを教育目標としています。これには,チームで討論したり,なにかを作業する中で,「リーダーシップ」や「メンバーシップ」を理解したりと,WEB上だけではなかなか身につかない能力もあります。こうした能力を効率的に身につけるためには,やはり対面で行うことが重要です。「コミュニケーション能力を身につけよう」をという実践講座が人気なのもそのせいかもしれません。逆にすでにチームとして働いている人たちはWEB上だけでなんとかなるもんだと思っていると思います(チームビルディングが重要ですね)。

(さしあたり,こんな時期だからこそ,なにか資格の勉強なども並行しておこなえるとよいかも,ですね。私も,漠然としたいことリストを頭に思い浮かべていますが,まだ未実践です・・。)

さて,タイトルのアビガン,これを書こうと思っていたんです。聞いたことありますでしょうか?SARS-CoV-2に対する抗ウィルス剤として認可されるか,されないか?,という薬剤です。開発名T-705。図のように非常に簡単な構造式です。これがどのように抗ウィルス剤として作用するのかを記載しようと思って書き始めましたが,次回に続きます(笑)


6-fluoro-3-hydroxy-2-pyrazinecarboxamide

 

良いエッセイは,良いHookから始める といいますが,Hookが過ぎたようです・・